HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2023年度『受入』

  • 氏名:Mohammad Abul Mansur [ バングラディッシュ ]

  • 受入期間:2024年02月02日 ~ 2024年03月02日
  • 受入大学:神戸女子大学
  • 在籍大学:バングラディシュ農業大学


留学のきっかけ、目的

私はバングラデシュのマイメンシンにあるバングラデシュ農業大学の水産技術学部で水産技術に関する研究をしていました。最新の研究は、淡水エビと海水エビの成分、品質、安全性の季節変動に関するもので、最終段階にあります。以前より、私は日本近海で捕獲される魚介類の成分、品質、安全性の季節変動に関する研究を行いたいと考えていました。そのため、木村大輔教授に共同研究の可能性について連絡を取った。神戸女子大学の栗原伸公学長からご招待いただき、兵庫県からの資金援助を受けて日本を訪れました。

留学中の体験

 栗原伸公神戸女子大学学長、神戸女子大学の先生方とご挨拶。木村大輔教授と共同研究の可能性について意見交換。栗原伸公学長、木村大輔教授ともに、助成金や資金があれば共同研究は可能であるとの見解を示された。
 日本滞在中、木村教授と私は兵庫県の魚介類に関する基本的な情報を収集するために、私たちは兵庫県のいくつかの港を訪れました。写真は、中央卸売市場で見た光景の1つです。いくつかの漁港や市場を視察した結果、私は日本の魚介類の安全性にコールドチェーンの充実が挙げられると強く感じた。しかしながら、これを本国で普及させるには私個人が成し遂げることができる問題ではないため、保存可能な加工を施した魚介類の普及を目指す私の考えに改めて手応えを覚えた。
 この日本での研究中、私は教授や大学院生たちと議論する経験をした。彼らは私の提案した研究について意見を述べた。ひとつはポリフェノール、もうひとつは脂溶性ビタミンである。ポリフェノールとビタミンには抗がん作用があるからだ。そこで、私は木村教授にポリフェノールとビタミンの検出と推定を依頼するため、バングラデシュから持参した巨大淡水エビ(Macrobrachium rosenbergii)と巨大車海老(Penaeus monodon)のオーブン乾燥サンプルを提出した。

留学の成果、将来の目標

 残念ながら、抽出方法の検討に時間を費やしたため、ビタミンの検出まではできなかったが、各サンプル抽出物に含まれるポリフェノールの検出と抗酸化作用を調べることができた。その分析結果は、淡水エビの方が海エビ(塩水エビ)よりも抗がん作用が強いことを示しており、非常に興味深い結果を得た。 今後はビタミン等について引き続き解析していきたい。
 日本の教育制度、特に神戸女子大学の教育制度に関する知識や情報は重要であり、バングラデシュでも役に立つと思います。海外で得た学術的な知識や研究情報は、大学での教育や研究に役立っています。いくつかの情報は、今後の研究の参考にもなりそうです。兵庫県の魚類や水生無脊椎動物の情報は、数や大きさなど非常に興味深い。神戸の卸売市場での魚の販売も、独特のパターンをたどっている。今回の訪問で私は非常に多くのことを学び体験できた。HORN事業と木村大輔教授、神戸女子大学の方々に厚く御礼申し上げます。論文を投稿することで恩返しさせていただきたい。