高校時代、日本のアニメをきっかけに、日本に興味が湧いてきましたが、「日本に留学に行きたい」と思い始めたのは、大学に入ってからのことです。
大学に入って、日本語学科で日本に関する知識を積んできたとともに、日本への好奇心もますます高まってきました。例えば、中山大学にいる日本人の先生から、初めて「山村留学」という言葉を聞きました。日本の小中学生が自然豊かな農山漁村にある学校に通って、田舎ならではの体験を味わうということを指している言葉だそうです。都市化が急速に拡大している現代社会においても、大自然の恵みを忘れずに自然の大切さを子供に教えるなんて、偉いことなのではないでしょうか。日本人は、世界有数の大都市を作って、戦後経済の奇跡を起こしただけでなく、常に大自然に敬意を抱いて、大自然と共存共栄していくという一面もあると私は初めて知りました。また、「日本ニュース解読」という授業で、「外来語訴訟」のような面白いニュースを見ました。このような日本の特色のあるニュースを見るにつけ、新世界への扉が開いたような気がします。日本のことを知れば知るほど、日本に対する興味が抑えられなくなります。
「日本」というのは、教科書にある概念ではなく、現実世界に存在している国です。一億も超える住民がこの土地で充実した毎日を送っています。大学での勉強によって、日本を知るにはその場に身を置いて生活する必要があると知った私は、日本への留学を決意しました。留学を通して、自分の目で真の日本社会を確かめたいと考えています。
日本に来てもう半年が経ちました。最初はバスの乗り方さえ分からなくて、溢れんばかりの不安を抱いていました。でも、日本の人々はとても親切で、皆さんの優しさに救ってもらいました。日本に来た初日に、見知らぬおばあさんが迷子になった私を助けてくれました。あの豪雨の日に差し出してくれた傘とおばあさんの微笑みは一生忘れられないでしょう。
学校でもいい人と出会いました。最初の授業では日本語はまだ未熟で、先生の話す速さになかなかついていけませんでした。どうすればいいのか迷っていた時に、ある女の子がノートを貸してくれました。彼女のおかげで、私の最初の授業は無事に終わりました。それに、彼女の熱心な行動から私は勇気をもらって、積極的な態度で学校生活に向き合えるようになりました。他の授業でも日本人のクラスメイトが色々助けてくれて、感動しました。皆さんのやさしさに包まれた私は本当に幸せです。
先生方の授業はとても楽しくて、まるで魔力があるように、目をそらすことができませんでした。前学期は様々な分野の授業を取って、視野を広げました。一番面白かったのは国文学の授業です。その授業を通して、日本文学の深さを実感しました。
サークル活動も学校生活に欠かせない一部です。最初はちゃんと活動に参加できるか皆さんと仲良くなれるか心配していましたが、みんなの熱心で不安が消えてしまいました。私は探検部とボードゲームの会の入部体験に参加しました。最後は入会しませんでしたが、新歓などでめちゃくちゃ楽しい時間を過ごしました。探検部の新歓は六甲山に登って、神戸の夜景を眺めることです。運動不足の私にとっては辛かったですが、そこで出会った人々と驚くほど綺麗な景色はかけがえのない思い出です。ボードゲームの会の入会体験では、先輩方がゲームのルールを詳しくて分かりやすく説明してくれて、私が皆さんと一緒に楽しめるように全力でサポートしてくれました。おかげさまで、楽しい一日を過ごしました。私が入会したのは児童文学研究会です。文学好きな皆さんがここに集まって、話し合ったり創作したり合評会を行ったりして、充実した時間を過ごしました。皆さんはいつも積極的に私に話すチャンスを作ってくれて、知らないうちにみんなと仲良くなりました。童文にいるとき、いつも家のような暖かさを感じます。心から「童文に入って本当によかった!」と叫びたいです。
学校生活のほか、私は日本のあちらこちらに旅行に行って、自分の目で日本の社会を理解するように努力してきました。神戸だけでなく、奈良や大阪、京都、東京に行って、学校で育った感受性を発揮して自分の身で日本を感じました。人間と自然、都市と田舎、若者とお年寄り、日本の社会は様々な面で絶妙なバランスを取っています。童文の友だちから見ると、日本の「神道」の真義はここにあるそうです。勉強になりました。
あっという間に後期が始まりました。一年間の留学ももう半分終わってしまいました。この半年間、色々なことを学んで、様々な人と付き合って、たくさんのところに行って、日本の社会を自分の目で確かめて、教科書に書かれたのではなくて現実にある日本を確かめました。非常に貴重な経験でした。これからは残り数か月を最大限に活用して、有意義に過ごそうと思います。