HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2023年度『受入』

  • 氏名:Y.C. [ 中国 ]

  • 受入期間:2023年09月21日 ~ 2024年07月29日
  • 受入大学:神戸女学院大学
  • 在籍大学:広東外語外貿大学


留学のきっかけ、目的

日本へ留学するのは私の夢です。小学校の頃、『文豪ストレイドッグス』というアニメをきっかけに、太宰治の『人間失格』を読みました。その時、なぜその本が中国で人気があるのかわかりませんでした。それでも、小学生の私にとって内容は難しかったですが、日本文豪のこともっと知りたいと思い、『文豪ストレイドッグス』に登場する作家たちの作品をたくさん読みました。読んでみて、太宰治のことが特に気になりました。手に入るだけの中国訳本を全部読みました。そして、『斜陽』に心を打たれました。女性の口調で、そして手紙を通して主人公の愛情表現を書いていたのは、その時の私にはあまりも珍しく、これをきっかけに私は日本文学が大好きになりました。その後、江戸川乱歩や三島由紀夫の文章を好きになり、原文を読むようにもなりました。今では多くなっていますが、当時は中国訳が少なかったため、本を読むのも、本について友達と話すのもとても不便でした。そのため、自分の好きな作品や文章だけでなく、ゲーム、マンガなどを他の人に知ってもらいたいという気持ちで、現在日本語と翻訳を勉強しています。今回の留学で、日本人が考えていることを深く理解したいと思っています。日本人の友達を作って、一緒に日本の作品について沢山話したいと思います。留学、楽しみにしております!

留学中の体験

留学に来てから、もうすぐ一年になります。この一年、本当に楽しかったです。人生で一番幸せな一年とも言えるでしょう。

神戸女学院大学で、大好きな日本文学の授業を受けて、好きな作家たちの作品が授業にでるのが夢みたいに楽しいです。夢野久作の『瓶詰地獄』のような近代小説から、日本のお伽話の『一寸法師』まで、日本文学を楽しみながらこの一年を過ごしました。先生も、国際交流センターのスタッフたちも、寮のみなさんも、外国人の友達がずっと優しくしてくれて、心より感謝しています。

HUMAP奨学金のおかげで、さまざまなことを経験できました。本当に感謝しています。昨年、同じ国から来た留学生と一緒に東京へ行きました。東京は日本の首都で、2人とも一度行ってみたかったです。東京は神戸や大阪と違って、とても人の多いところです。東京は私が大好きな作家たちの大学の居場所や出身地なので、楽しい旅をしました。古本をいっぱい買って戻ったが、それは幸せの重さだと思っています。

関西地方に戻ります。私が一番大好きな作家は三島由紀夫です。そして、もっとも好きなのは三島の『金閣寺』です。日本に来てから最初に行ったところは金閣寺です。早秋なので、紅葉が少し見られる時期なんです。金閣寺は思ったより小さかったが、本物を見られるのが何よりも嬉しいです。
そして、バディたちと清水寺にも行きました。私は『東方プロジェクト』と『セキロ』が好きなので、お寺や神社に強い興味を持っています。特に、清水寺はセキロの「聖地」の一つなので、楽しかったです。自分が主人公のセキロと同じ所にいった気がします。それから、平等院、東大寺、伏見稲荷大社などのお寺や神社に行って、お土産を買って、写真を撮りました。

谷崎潤一郎の小説も結構好きなので、大学に貼ってあったポスターを見て、谷崎潤一郎記念館に行きました。そこで、期間限定に展示された谷崎の原稿を見ました。谷崎の部屋を復元したところもあって、谷崎はどのように小説を書くのが想像できます。そこで、『人魚の嘆き・魔術師』を買いました。表紙のデザインがキレイで、面白い本です。

もう少しで帰国します。みなさんと別れるのが寂しいです。
日本でやりたかったことや行きたかった場所が、まだまだあります。全部できなくて残念です。それは小さな後悔ですが、次、日本に来るときの「楽しみなこと」として、持っておきます。

留学の成果、将来の目標