HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2023年度『受入』

  • 氏名:H.Z [ 中国 ]

  • 受入期間:2023年04月01日 ~ 2024年03月31日
  • 受入大学:兵庫教育大学
  • 在籍大学:華南師範大学


留学のきっかけ、目的

幼い頃、よく日本のアニメを見ました。その時から、私と日本のつながりが始まりました。中学生になってから、日本文学が好きになりました。そのうちに、小説や随筆など人の気持ちを込めて書いた本に夢中になりました。日本の小説を通じて、さまざまな日本事情に魅了され、ますます日本という国に憧れてきました。しかし、日本語原文の作品を読むことこそ、作者の思想に触れることができると思います。そこで、日本語を独学し始めました。日本語を勉強するほど、日本語に対する興味も増しました。大学入試に受かった後、「趣味は一番良い教師」という考えを胸に抱き、専門は日本語を選びました。日本語を習っている以上、日本に行き、自分が今まで勉強してきたことを活かしたいと思います。
今回、貴重な機会に恵まれ、日本で勉強することができます。応援してくれる人たちのためにも、自分のためにも、この機会を大切にし、日本語及び日本文化をより深く理解しようと思います。また、帰国後は大学院に進学したいと考えています。日本語・日本文化の勉強に励み、日本語教育の専門知識を身に付け、将来一人前の日本語教師になるように立志します。

留学中の体験

 日本での留学生活、既に8ヶ月が経ちました。初めて日本の地に足を踏み入れた時の気持ちは今もはっきり覚えています。言語の壁を超えて、たくさんの友達を作りました。日本人だけでなく、世界中の留学生と深くつながることができました。多様な文化が交わる友情は異文化への理解と国境を超えるつながりをもたらしました。フレンドシップファミリーも親切で暖かく、いつも大変お世話になっており、心から感謝しています。
 この8ヶ月間、私は今まで習ったことのない知識にたくさん触れました。その中で古典文学は最も難しいと思います。しかし、分かりにくいところを先生に聞けば、先生は何度も丁寧に説明してくれます。先生のおかげで、より深く日本の文学を理解するようになりました。
 もちろん、私はひたすら勉強しているわけではありません。授業のない日に、私はいろいろな場所に行き、その場所ならではの景色と文化をじっくりと味わいました。ゴールデンウィークに東京に行き、繫華街で摩天楼を見上げました。それから白浜の温泉に浸かったり、鳥取の黄砂の上を散歩したりして、最近は京都の古寺で紅葉を楽しみました。そのうちに日本の文化や景色を満喫し、身も心も癒されました。
 素晴らしい思い出を作りながら、12月3日に日本語能力試験N1を受けました。それは私の日本語力を測る方法であり、これまでの日本語学習のまとめです。これから、私は新しいスタートラインに立ち、地に足をつけて、夢に向かって歩みます。

留学の成果、将来の目標

 あっという間に一年が過ぎました。振り返ってみると、この一年間に素晴らしい留学生活を送りました。本当に心の底から、楽しかったと思える生活でした。
 この一年を通じて、日本語能力が大幅に向上しました。日本語の環境に身を置くことで、周囲の言語環境から多くを学び、聞く力と話す力が飛躍的に向上しました。その上、授業の課題に取り組む中で、日本語を読む力と書く力も高まりました。そのおかげで、日本語能力試験一級も無事で合格しました。すごく嬉しかったです。
 授業では、日本文学や言語学についてだけでなく、国語教育と日本語教育について勉強しました。そこでは、小学校を見学しました。さらに、自分で指導案を作り、取り出し指導を行うという貴重な機会をいただきました。実習の中で教育現場を経験することで、たくさんの経験を積むことができ、勉強する側ではなく教える側として日本語の知識を深めることができました。漢文学と文学の読解の授業を通じて、私は日中の言語的、文化的な相違と繋がりを学び、このように漢詩を解読する方法があるのかと認識しました。とても面白かったです。
 授業のない日に、私はボランティア活動に参加したり、日本で仲良くなった友達と遊んだり、スーパーマーケットでアルバイトしたりして、本から得られる以上のものを身につけました。それは自分の成長にかけがえのない宝物です。また、2月10日は旧正月の1月1日で、私が初めて日本で過ごす旧正月でした。中国の新年を祝うために、私は留学生たちを集めて、一緒に年越しごはんを食べて、記念写真を撮りました。将来はみんな遠く離れたとしても、この友情も写真も一生大切にしたいと思います。
 初めて一人で外国に留学するのに不安でした。でも学校の先生方、フレンドシップファミリー、友達、そしてアルバイト先の先輩たち、みんなすごく優しく助けてくれました。時間が経つにつれて、だんだん慣れてき、日本での生活が好きになりました。この貴重な機会をくれた方々とお世話になった方々への感謝の気持ちをいっぱいで、ここで伝えたらいいなとすごく思います。
 個人的には、卒業後また日本に戻って、日本の大学院で引き続き勉強したいと思います。もう一度この国に足を踏み入れ、夢に向かって旅立つのを楽しみにしています。またお会いしましょう。