HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2021年度『派遣』

  • 氏名:Y. L [ 日本 ]

  • 受入期間:2022年02月27日 ~ 2022年12月21日
  • 受入大学:漢陽大学校
  • 在籍大学:甲南大学


留学のきっかけ、目的

私は日本で生まれ育ったため、韓国語を話すことができず、民族学校で初めて韓国語を学びました。中・高と6年間通い勉強したことで、意思疎通をとることに困らないくらいには韓国語力を身につけることができました。しかし、やはりネイティブのように使いこなすのは難しく、もどかしさを感じるので、韓国語を駆使できるようになりたいと思いはじめました。そのためには韓国語に触れる環境を作ることが必要だと思い、韓国留学を決意しました。また、留学には様々な形がありますが、語学に加えて、現地で専門科目も学ぶことができる交換留学は、大学在学中の今しか経験できない留学方法であると思ったのも、理由の1つです。
韓国語力を身につけることはもちろん、様々な国の人と出会うことで、文化の違いを経験し、視野を広げたいと思っています。自分から行動を起こさないことにはできないと思うので、積極的に行動することを心掛けたいです。まずは、国際的な交流の機会を作ろうと思い、漢陽大学が実施しているバディプログラムに申し込みました。韓国人1人と、留学生3人の1チームで活動を行うのですが、そこでの会話は英語です。私以外の3人は英語がある程度できるので、少し不安です。しかし今までこういったグローバルな環境はなかったので、この機会を大切に、英語学習にもチャレンジして、間違いを恐れず自分の意見を伝えていきたいです。
また、今までは家族と過ごしており、すべてにおいて頼ってばかりの生活を送っていましたが、これからは、自分の力で生活し、物事を解決していく必要があります。留学を終え、日本に帰った時には、韓国語に加えて、行動力や自立心も身につけているよう頑張りたいと思います。

留学中の体験

 韓国へきて早くも4か月が経ちました。初めて実家を離れての生活を送ることに、不安を抱いていましたが、すぐに環境に慣れることができ、ホームシックになることもなく、楽しい日々を過ごしています。
 1回生のころ、第2外国語として中国語を学んでいました。3年が経ち、ほとんど忘れてしまったので、もう一度学びたいと思い、今学期は週二回中国語の講義を受けていました。平日の午後の4時間、語学堂で韓国語の授業を受け、日本や中国はもちろん、イタリアやロシア、メキシコなど様々な国の友達と一緒に勉強することができました。韓国人と韓国語で話すよりも、韓国語を母国語としない語学堂の友達と話すことのほうが、伝わらないことも多く、難しかったです。しかし、通じないときには、簡単な単語に言い換えたり、英語を使ったりして、コミュニケーションをとっていました。毎日、共に学んだことで、すっかり仲良くなり、みんなでよく遊びに行きました。多くの子が、この夏に帰るので、残りの時間を大切にしたいです。
 バディプログラムに参加し、留学生と交流しました。英語での活動には不安でいっぱいでした。英語は得意ではなく、聞き取るだけで精一杯になることが多かったのですが、バディの子達が、日本はどうなの?という感じで私に聞いてくれ、発言できるようにしてくれました。正確な文法で話すことができず、知っている単語だけで必死に伝えましたが、私の拙い英語を一生懸命きいてくれたバディたちには感謝でいっぱいです。最初の不安が嘘みたいに、月2回の活動がいつしか楽しみとなり、本当に素敵な時間を過ごすことができました。私以外の留学生2人は、6月に帰ってしまいました。最後の集まりは本当に悲しかったです。
 4か月という短い期間しか一緒に過ごしていませんが、たくさんの共通の思い出ができ、みんなとの別れがさみしいです。たくさんの国の友達ができたので、簡単に行き来できない状況で、またいつ会えるかは分かりませんが、どこかでまたみんなと会うことが楽しみです。
 韓国には、大学の近くにスタディカフェという勉強するためのカフェがあったり、中間・期末試験中に大学図書館が24時間利用できたりなど、学生が熱心に勉強に取り組んでいます。韓国で受ける初めての定期試験は緊張しましたが、私も周りの学生のようにそれら施設を利用して勉強しました。学習環境が整っていたので、集中することができ、語学堂の韓国語も中国語の授業も良い成績を取ることができました。来学期は、専門科目のみの履修を考えているので、今学期より大変になると思いますが、成績を維持できるよう頑張ります。

留学の成果、将来の目標

■勉強面
留学期間のうち前半は、語学堂で、様々な国からきた学生と共に韓国語を学んでいました。私の級では、普段使う単語や文法ではなく、新聞やニュースにでてくるような少し難しい内容について、自分の意見を述べ討論することが中心のクラスでした。韓国語で討論をしたり、自分の意見を発表することは難しかったです。また、クラス全員が韓国語母語者ではないので、意思疎通をとるのもすこし難しかったですが、様々な国の友達と関係を築くことができよかったです。後半は、現地の学生と一緒に専門科目を受講していました。やはり、先生の話す速度が速かったり、方言があり聞き取りづらかったりと、授業内容よりも韓国語そのものからの理解に必死でしたが、復習をしたり、テスト前に勉強をすることで補っていました。私は興味があったプログラミングの授業や、韓国語の文字についてなど、日本で学んでいたこととは違う新しいことを学んだので、新鮮でとても楽しかったです。
留学にきて、授業を実際に受けたことで、一番苦手だった韓国語の話す力が伸びたと感じています。
■課外活動(Buddy program)
Buddy programという、留学生3人と韓国人学生1人の計4人で一グループの活動がありました。私は今まで、外国人の友達もいなければ、英語で話す機会もあまりありませんでしたが、そこでは英語を使っていました。コミュニケーションをとるのはとても難しくも、私にとって本当に意味のある楽しい時間でした。私以外の留学生は一学期間で、母国に帰ったので、前期のみの活動でしたが、今でもバディの子たちとはSNSで連絡を取っています。この活動を通じて、英語ができなくても伝える楽しさを知ることができ本当にいい経験となったと思っています。
■生活面
私は初めて一人暮らしをしたのですが、親の有難さに気づくことができました。家事をすることは、簡単なことではありません。私1人分の家事をするのも、億劫だと思ってしまうのに、家族全員分の家事をしている母を改めて尊敬しました。また、寮に住んでいて、ルームメイトの子と2人部屋で過ごしています。同じ日本からの留学生とはいえ、習慣などの違いで、初めは少ししんどかったです。お互い配慮して過ごす、ということも家を離れたからこそ学べたと思っています。
■今後の目標・予定
私は現在、4回生で、帰国後、数か月で卒業です。語学に興味があり、英語も話せるよう英語圏への留学に行きたいという考えはずっとありました。周りの友達は就活を終え就職先が決まっている中、私は、帰国が卒業間近で、就活をするにも時間があまりなく、自分の卒業後の活動について、なかなか定まらず、不安でいっぱいでした。しかし、留学をしたことで、外国人の友達ができ、英語で話す機会が増えました。聞きたいことや伝えたいことはたくさんあるのにうまくコミュニケーションをとれなかったことがとてももどかしく、悔しかったです。この経験から、やはり私は英語を身につけたいと強く思うようになり、卒業後は、英語圏での語学留学やワーキングホリデーをしたいと考えています。