HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2019年度『受入』

  • 氏名:Evio Bettina Dantes [ フィリピン ]

  • 受入期間:2019年07月03日 ~ 2019年08月02日
  • 受入大学:兵庫県立大学
  • 在籍大学:フィリピン大学マニラ校


留学のきっかけ、目的

地震や津波、台風、水害などの自然災害は日本とフィリピンが共通して経験しています。日本はレジリエンスの構築と防災において成功をおさめており、今回、災害時に被災者をケアする看護師の派遣システムについて学ぶことを目的として来日しました。

留学中の体験

留学期間中、数多くのさまざまな学習体験をしました。学部と大学院の授業を参観し、テレビ会議システムを使った遠隔授業にも出席しました。また、研究所で開催されている「まちの保健室」も見学しました。さらに、大学院生や研究所の教職員との交流、日本の看護リーダーへのインタビューを通して学術的に優れた活動と協働について学ぶ機会を得ました。人と防災未来センターにも訪れ、過去に日本で起きた災害の惨事とその影響だけでなく、人々が災害の経験から学び、希望をみつけていることを知ることができました。また、昨年の水害の被災地にある仮設住宅の集会所での活動に参加できたことは、復興に向けた人々の協働について深く学ぶ機会となりました。

留学の成果、将来の目標

このフェローシッププログラムによって与えられたさまざまな機会により、災害管理の分野、特に災害分野におけるシステムとプロセス、特に災害支援ナースのプログラムとボランティア看護師の能力開発について理解できただけでなく、教室での講義、コミュニティセンターの活動、記念博物館など、これらすべての取り組みの重要性を知ることができました。
看護の観点からは、フィリピンに災害時の看護ボランティアの育成、組織化と派遣に関する方針の策定に関する示唆を得ることができました。

今回のプログラムを通じて、共にWHO協力センターである兵庫県立大学地域ケア開発研究所とフィリピン大学看護学部との間の連携関係がさらに深まりました。具体的には、災害看護に関する共同研究と能力開発に向けた検討を行いました。災害管理に関する政策の基盤となる科学的エビデンスの構築に向けた共同研究の実施に向けて動き始めました。