東北師範大学で学ぶことを選んだ理由は、留学を通して中国語以外にも主にジェンダーの観点から中国の歴史や文化を学びたいと思ったからです。
私は中国と日本のクオーターの父がいることもあって幼いころから華僑学校に通い中国語を学んでいました。そのため、今回の留学では中国語を勉強することが目標ではありません。
神戸市外国語大学では中国学科に所属し、中国語や中国文化について学ぶとともに、ジェンダー観点からの社会学に興味を抱き始め、中国のジェンダー、女性の歴史についてもっと学びたいという気持ちが強くなってきました。東北師範大学で歴史文化学院を専攻するのはこれが主な理由です。
そして大学卒業後は大学院で中国のジェンダーについて学ぶことを計画しています。
今回の留学は大学院進学へのステップであると考え、日本で学ぶ歴史とはまた違った側面で歴史を学び、新たな視点を獲得したいと考えています。
長春に来て5か月が経ち、ようやく5つの期末テストを終え、今学期を終えました。ようやくと言った割には、すぐに過ぎた5か月だったと感じています。
初めは環境に慣れることに精一杯で、体調を崩したりもしましたが、今では生活にも慣れ、そんなに多くとは言えませんが、日本や私自身に興味を持って心から仲良くしたいと思ってくれている人々と交流することができています。
現地の中国人のみがいる学部で勉強することはやはり日本の中国語を学ぶだけの授業とは全く別物でした。特に私の専攻は歴史なので、日本の歴史教育では学ぶことのない知識をたくさん得ることができ、たくさん考えさせられました。
また、日本文化思想に関する大学院の授業も聴講しており、中国人の学生と日本のことについて学ぶ機会をとても新鮮に感じています。
今学期はすべてが新しいことで、そこに甘えていた自分もいましたが、来学期ではもっと自分に厳しく、学べるものをすべて吸収していこうとここに誓おうと思います。
長いようで短かかった留学生活が終わりました。留学前に考えていた、学部でジェンダーなどの学習をする、ということのほかにも、歴史専攻であったために日本と中国、また両国に関連する国々について深く考える機会が日本での大学生活よりも圧倒的に多かった一年になりました。また、様々な歴史の授業を受講しましたが、世界現代史であっても、中米関係史であっても歴史は分けられることはない、すべて繋がっているのだと強く認識できました。
また、大学院進学を考えているということもあり、留学生活は大学院でどんな勉強をするべきかをゆっくり考えた一年でもありました。中国人の先生や日本人の先生と交流する中でまた東北師範大学に戻り、大学院生活をしたいと強く感じるようになりました。そして、今、大学院の先生は私を受け入れたいと言ってくださっています。その先生の所に行けるように、引き続き頑張らなければなりません。
帰国したからもう終わりということはなく、中国で経験したことすべてを軸に、また頑張って生きていこうと思います。