HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2018年度『派遣』

  • 氏名:M.N [ 日本 ]

  • 受入期間:2019年02月18日 ~ 2019年11月23日
  • 受入大学:マードック大学
  • 在籍大学:武庫川女子大学


留学のきっかけ、目的

初めはただ、「大学生の内にしかできない、何か大きなことをしたい。」という漠然とした理由を持っていました。それが同じ大学の先輩方の留学体験記を読んだり留学中に現地で学べることの内容を知るにつれ、約10ヶ月もの間異国の地に一人で住んで、現地の大学で世界中から集まった生徒と共に学ぶことがいかに難しく、そして大きく自分を鍛えて成長させる交換留学の規模の大きさを実感し、「私も挑戦したい。」と留学に行く意志を固めました。昨年、約4ヶ月間アメリカで語学留学をし、自分の英語力を上げると共に、異国の人々との会話を通して異文化や異なった価値観を知ることができる喜び、そしてその学びを通して成長していった自分に気づくことができ、より交換留学への希望が膨らみました。今度はただ英語を学ぶだけではありません。英語を使って現地の生徒と共により専門的な分野を開拓していくことになります。私は現在ジャーナリズムの分野に興味があります。ですが、その他にも学んでみたい分野がいくつかあります。初めは一つの科目を極めるべきかと迷いました。ですがせっかくの機会ですので、自分の心に素直に従って、「やってみたい。学んでみたい。」と思う様々な科目全てに触れてみて、自分の可能性を広げようと思います。その勉学において、「日本人だから。」と言って言い訳をせずに、常に全力を尽くし、つらい時もその過程を楽しみながら学ぶということを目標に一つ。二つ目に、沢山の国々から人々が集まった多様性が当たり前の国にせっかくいるので、物怖じせずに自分から一歩前へ踏み出して、沢山の友人を作ろうと思います。一人一人との出逢いと繋がりを大切にし、日本では知れない文化を沢山教えて貰おうと思います。そして三つ目に、初めて10ヶ月もの間親元を離れて暮らすことになるので,その生活を通して、卒業後社会に出ても困らない自立性をしっかり身につけるつもりです。

留学中の体験

あっという間に五ヶ月が過ぎました。留学もすでに折り返し地点です。この五ヶ月間で沢山の学びや出来事、そして出逢いがありました。一番の喜びは世界中の国からやってきた、異なるバックグラウンドを持つ友人を作れたことです。日本にいるときからずっと思い描いていた夢の一つでした。彼らとの会話を通して日本とは違う考え方や生き方を知り、日本だけに留まった自分の世界を広げることができました。何よりパースで彼らと時間を過ごすにつれ、「自分らしくいられる幸せ」を見つけることが出来ました。日本にいたときは周囲の目を気にして生きることが多くて、正直息苦しかったです。けれども、彼らの自由な生き方、周囲を気にせずにそれぞれが思い思いに自分の人生を楽しんでいる姿を見て、私もそのような生き方が身に付くようになりました。飾らないありのままの、素の自分を受け入れてくれる彼らのおかげでこの五ヶ月間はかけがえのない時間になりました。感謝でいっぱいです。
前期の授業はあらゆることが初めての挑戦だったので、授業開始直後は大変でした。けれども先生やクラスメイトに助けを求めることで授業について行き、そして楽しむことができました。私は前期に交換留学生向けの英語クラス、フォトグラフィー、社会学を履修しました。どれも興味深い物ばかりで、自分の知識を深めることができました。
時間は本当に限られているのだと日々痛感しています。だからこそパースでの残りの日々を悔いの無いものにするよう、全ての瞬間を全力で楽しんでいきます。

留学の成果、将来の目標

私はこの留学を通して「自分らしさ」を手に入れることができました。ずっと周囲の目や自分とは異なる生き方・考え方のギャップを気にしてしまい、自分らしさを押さえていた時期がありました。しかしそれがこの10ヶ月間のパースでの留学のおかげで、大きく変わりました。「自分にしかないかけがえのない個性、その個性を抑えることで自分自身の価値を下げてしまっている。私にしかない生き方や考え方にしっかりと自信を持ち、性別など関係なく強さも出していったら良い。」と学びました。そしてここで出逢った友人や先生方、国籍関係無く全員が、そんな飾らない「ありのまま」の私、私にしかない個性を見て、自分のことを好いてくれていたんだと気づきました。ありのままの私を心から愛せるようになりました。自分らしく生きられる今がとてもとても幸せです。

将来の夢はヘルスコーチ・ヨガの講師になり、国籍関係無く人々の健康問題の改善をサポートし、その人達に心から幸せを感じて笑顔になってもらうことです。私自身がこの留学を通してランニングやヨガ・ワークアウトにハマり、そこから食生活や睡眠時間などの生活習慣も改善され、「自分が感じる幸せと健康状態は直結している」と学びました。パースの人々の「心にゆとりを持つ生き方」、そして「何事も焦っては意味が無い」ということ、沢山学びました。だから私はそれらの「心と身体の健康がもたらす幸せ」について、ヘルスコーチングとヨガを通して学び続け、それを将来世界中の人々の助けになるように繋げていくつもりです。

私にとって自分が心から幸せを感じて暮らせる環境はパースだと気づいたので、卒業後はここに戻ってきます。

ですが、とても真面目で忙しく働き過ぎてしまう日本人だからこそヨガや自分自身の健康をいたわることの大切さを知ってもらいたいので、私はパースに住みながらも日本に通ったり、SNSを通して日本の人々の力にもなりたいと考えています。自分が生まれ育った国を見捨てるつもりはありません。それに、日本にはまだ私のように積極性を持って、海外に踏み出しキャリアを切り開いて行く女性は少ないです。せっかく磨きがいのある原石を持っている女性が多いのに、自信や環境のせいもあって可能性を日本だけに留めてしまう女性が多いと思います。なので私は自分の道を進み続けることによって、それが日本の女性やこれからの未来を担う後輩の刺激となり、やがてそれが夢へと繋がってくれたらなと願っています。

最後まで諦めるつもりは1㎜もありません。