HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2017年度『受入』

  • 氏名:J.S. [ 韓国 ]

  • 受入期間:2017年09月11日 ~ 2018年07月20日
  • 受入大学:甲南女子大学
  • 在籍大学:淑明女子大学校


留学のきっかけ、目的

 今年の1月、私は大学の国際交流プログラムの一環として兵庫県と甲南女子大学にきました。日本に来たのはこれが初めてで2週間という短い時間でありましたが、現地での経験はこの2年間本と授業で勉強したものよりも2週間の研修で学んだものが多いと感じたほど豊かでした。特に伝統舞踊、茶道、宝塚歌劇など韓国の授業あまり詳しく扱う授業は見つからないのでうれしかったです。それに、本と授業じゃなく日常で感じられる地域の文化は現地だからこそ学べる事だと思って留学を決心することになりました。
 留学中には日本語の上達を一番の目標にするとともにお祭りや茶道などの伝統文化について勉強したいです。神戸は神戸祭り、だんじり祭り,住吉祭りなど多様なお祭りの場であり、大阪全域を電車でいける交通の要地でもあります。今回の交換留学が、学校の内外で日本の質実的な文化を理解するのに役になれると思います。甲南の韓国語に興味を持っている学生たちとも交流しながら今回の交換留学がお互いに成長し合えるチャンスになれるように頑張ります。

留学中の体験

兵庫に来る前から興味深かった宝塚歌劇団に関する授業があって楽しかったです。歌劇団の歴史を学び、代表作や有名なトップスターについても勉強できます。先生方も宝塚歌劇の熱心なファンであり、授業内容もとても豊かです。それに授業の最後には宝塚大劇場で観劇する校外授業もあります。秋頃には、校内で元タカラジェンヌさんや歌劇団の関係者をゲストとして招待しトークショーを開いたりもします。

甲南女子大学には音楽学部がないですが、芦原講堂と6号館に素敵なパイプオルガンがあり、キャンパスのそこそこにピアノが設置されています。また、教養のオルガンの授業や子ども総合学科の専攻の中で楽器の基礎的な演奏法を勉強することができます。その中のオルガンの授業では、芦原講堂の大きなオルガンよりは小さいけれど、とても素敵なパイプオルガンの演奏法をプロのオルガニストの先生から教えて頂きます。幼い頃からピアノを弾いていたので、手鍵盤を弾くのは慣れていたのですが、足で鍵盤のようなペダルを操作することはとても難しくて新鮮な経験でした。今でも難しいです。ピアノではとても弾きやすくて基礎的な楽曲を足と同時に演奏するために、教室を借りて自主練習をしたりするのも思い出の一つになりました。また、課題の一つとしてパイプオルガンの生演奏を聴いて感想レポートを書くことになって、オルガンのある所を調べました。ほぼカトリック教会やキリスト系の学校でした。それから、日本は比較的にカトリックやキリストの信者が少ない国だと知っていたのですが、オルガンを備えた教会がそこそこにあって印象深かったです。無料の演奏会も多くて調べて聴きに行くのがとても楽しかったです。

留学の成果、将来の目標

甲南女子大学には韓国語と韓国に興味深い学生が多くて色々な交流の場がありました。空き時間に韓国語で日韓の大学生活の違いやお互いの留学生活など多様なテーマで会話しながら、全く気付いていなかった韓国文化の特徴に気付いくこともありました。韓国人の立場では当然のことだと思っていたものが外国から見ると新しい感覚だったと言われたり、その逆の場合もあって楽しかったです。特に、大学であるため兵庫県だけではなく色々な地域からの学生が集まるので学生一人一人の個性が出ていました。

それに、本大学の大学生だけでなく、甲南女子中学と高校の学生との交流もできました。中高生たちに、夏休み期間に韓国へ文化研修に行くための簡単な韓国語の会話を教えたり、ホームステイの際に注意する所について話しました。それに韓流が好きな今の日本の中高生たちが興味を持っている韓国の文化について話し合うこともできました。私個人的には韓国の文化に興味がある日本の若者たちは、漠然にK-POPアイドルが好きなだけだろうと考えていたので、アイドル以外に幅広い分野に、思っていた以上に手を出していて驚きました。多分、日本現地で色々な人々に出会って話し合ってみなかったら分からなかったことでしょう。日本人の学生だけではなく中国からの留学生とも交流しながら、外国人として日本語を勉強する際に感じる難しさや勉強の仕方を共有することも楽しかったです。

留学生活の宝と言えば日常生活も欠かせません。学校の勉強以外に、お店や電車など日常生活の中で学ぶ日本も何より大事でした。これも本だけじゃ学べないものだと感じました。とある国の国民性や特性というものは固定観念のようによく偏見を持っていたりしますがそれも直接生活してみながら大きく変わりました。気候の違いもありました。海が近くていつも湿気が高いところ、昨年9月の台風や今年6月に大阪北部で起きた地震など、今まで会ったことがなかったので特に地震の時は慌てました。どう行動するか全然分からなくて、災害への備え方と事前に備えておくことの大事さがわかりました。

韓国で、韓国人が多数である社会で離れ、新しい社会で生活してみると以前より世の中の見方に変化がありました。今回の留学で、語学の勉強以外に最も来てよかったと思う所はこの部分でもあります。似ているようで全く違う社会で生活しながら得た経験は、これから社会人として、女性としての生き方に大きな影響を与えるようになると思います。