HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2017年度『受入』

  • 氏名:C. Y [ 台湾 ]

  • 受入期間:2017年10月01日 ~ 2018年08月08日
  • 受入大学:神戸大学
  • 在籍大学:国立台北大学


留学のきっかけ、目的

1.短期目標─日本語能力を磨くこと
日本で現地の学生と会話の練習がしたいと思います。学校の授業中や、クラスメイトとランチしながら、土日の買い物の時間も、すべて日本語会話の練習ができます。もっと日本語を話せるようになりたいです!そして、日本語の学習を通して、日本の文化と習慣を深く体験したいと思います。

2.中期目標─日本の生活に馴染むこと
私は学校のサークルに参加したいです。サークルには色々な考え方や価値観の人たちがいします。イベントをひらくと、様々な場面で色々な人と関わる事になります。その中で、新たに知り合った人や、更に深く知り合えた人もたくさんいます。知り合った人の中にはスペシャリストがいるかもしれません。将来、様々な方向へと進んでいく人だからこそ、広い人脈を作りたいと思っています。

3.長期目標─実務現状の見学
専門の先生の指導の下で、日本の判例日本の判例・学説の資料を収集するとともに、関連の議論と社会政策を調査し、これを比較法研究の文献としたいです。交換留学生の生活が終わっても、日本のことを勉強し続けるつもりです。機会があれば、日台両国における訴訟問題を扱っている弁護士を目指し、日本の法科大学院で造詣を深めたいです。それに、日本の法務ももっと学びたいと思っています。

留学中の体験

私は去年の9月に台湾から日本に来ました。日本に住んでから、神戸大学でたくさん勉強しましたし、様々な習慣が違うことを感じました。

1.生活の体験
 例えば、台湾と日本は同じアジアの国ですが、朝食習慣が大きく違います。外食文化が発達している台湾では、どこでも朝食を食べることができる店(以下、朝食店)があります。その店は安くてすぐ作れる様々な朝食を売っています。伝統的な朝ごはんは「豆漿(豆乳)」、「蛋餅(タンビン)」や肉まんなどです。また、サンドイッチもあります。その中で、私が大好きな朝ごはんは「蛋餅(タンビン)」です。「蛋餅(タンビン)」というは鉄板の上で卵を広げ、クレープのような薄皮を作り、クルクルと巻いて食べやすく切って食べます。一週間に三回ぐらい「蛋餅(タンビン)」を食べます。
 一方、日本には朝食店がないです。日本人は普通に家でご飯と味噌汁を食べます。そして、今の私の朝ごはんは、大抵スーパーで冷たい食べ物を買って食べています。例えば、パンや牛乳などです。台湾の「蛋餅(タンビン)」が懐かしいです。朝食は、台湾ではたくさんの食べ物を食べることが主流ですが、日本では栄養が重視されます。

2.勉強の心得
 私は集中日本語のコースと法学研究科の授業を履修しました。
 まず、集中日本語について、月曜日から金曜日まで毎朝授業がありました。初めは日本語にかなり興味を持っていましたけど、半年ぐらい勉強したら、難しいと思ってしまうようになりました。しかし問題に会った時、クラスメートたちと互いに討論することによって、すでに長年日本語を学んだクラスメートもいたことに気がつきました。
 次に、法学研究科の授業について、民事訴訟法と日本法概説を履修しました。死刑廃止と差止請求権を勉強しました。専門の先生の指導の下で、日本の判例・学説の資料を収集しました。未来、法律で台湾と日本の橋渡しできたら良いと思っています。

留学の成果、将来の目標

日本へ来たら、イギリス、フランス、ロシア、韓国、カナダといった様々な国から来た学生たちと一緒に暮らすことになり、楽しい反面少し不安もありました。文化の違いというか何というか、そういったところで折り合えないこともありましたが、毎週決まった日に夕飯を一緒に作ったり、外食に出かけたりして、総じてすごく楽しい日本生活を送ることができました。日本語と英語を使って法律に関する相談や雑談ができたことは非常に良い経験であり、今後の人生では、もしかすると味わうことのできない至福であったかもしれません。

 神戸大学留学中は、集中日本語のコースだけではなく、法学研究科の授業も履修しました。具体的には、民事訴訟法や日本法概説、国際私法を履修しました。私の専攻は民事訴訟法であり、特に証拠保全に関する研究です。証拠保全とは、訴訟に入る前に証拠が消えないよう、しっかりと証拠を守ることです。民事訴訟法の授業はほぼ全て日本語で行われました。先生は度々日本語で説明してくれましたし、日本人の学生も私に日本語で説明してくれましたので、興味深く学ぶことができました。国際私法の授業では、国際訴訟競合や並行輸入などを勉強しました。専門の先生の指導の下で、日本の判例・学説の資料を収集しました。また、私は「Kobe Salad 2018」という授業も履修しました。この授業ではアジアに関連するビジネス法を中心とした最新の重要問題についての講義が行われて、活発な討論が英語で行われました。法律を学ぶアジアの学生や世界で活躍する研究者や実務家と一緒に多くを学びしました。

 神戸大学の法学研究科で学び始めてから約1年が経ち、入学前に比べれば理解できることは増えたものの、日々勉強不足を感じることもあります。私は、今年の8月に約1年間の留学を終えて、台湾に戻りますが、将来の希望としては、法律事務所で日本と台湾の案件を扱いたいです。日本の弁護士資格は持っていないので、法律事務所で働くなら台湾で働くことになりますが、日本で就活してみたい気持ちもあるので、就活するなら法律やビジネスを扱っている会社に入りたいです。