HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2019年度『受入』

  • 氏名:A.G [ オーストラリア ]

  • 受入期間:2019年04月02日 ~ 2020年02月03日
  • 受入大学:武庫川女子大学
  • 在籍大学:マードック大学


留学のきっかけ、目的

日本に来ることは小さいころからの夢でした。本格的に日本語を勉強し始めたのは高校生からではありましたが、小学2年生のころから日本語学習をしていました。その結果、日本に留学する機会を得ることができ、二つ返事で承諾しました。これは、異文化体験やまた人としての成長、そして日本での時間を楽しめるチャンスになると思います。

留学中は、日本と自国の文化の差を目の当たりにすることになると思います。故郷のオーストラリアと日本に文化の違いを発見することが楽しみで、またそれにより人の個性や考え方がいかに環境に左右されるかということも同時に知れると思います。自国では体験できないようなことがたくさん日本で経験できると思います。その一つとして、オーストラリアにはない桜と雪がみてみたいです。日本の滞在中は日本語の練習を日常的にすることができます。私の家族は誰も日本語を話さないので、私と日本語会話をすることができません。なので、オーストラリアにいた時よりも早く、また効率的に流暢な日本語を話せるようになりたいです。日本で生活し学ぶことは、新しい文化に浸かり、学んだことを生かすチャンスだと思います。

この経験は将来的にも役立つと考えています。卒業後は、オーストラリアで日本人向けのツアーガイドになりたいと思っています。日本にいる間に日本語能力を向上させると同時に、日本でのサービス業や観光業についても学ぶことを目標にしています。ですので、これから学ぶことは将来仕事でも役立つと思います。また、自身が長期にわたる海外生活にも慣れており、新しい環境に順応できる人間であると企業に証明もできます。これは、私が言葉もわからない状態で違う国へ行くということがどのようなものかということを深く理解し、英語が話せない観光客にも対応できるということにつながります。日本での経験を履歴書に書くことで、日本にとってもオーストラリアにとっても魅力的な人材になると思います。

日本に来ることを決意するうえで気がかりだったのは、生活費をどう切り盛りするかでした。奨学金を受給することができなければ、学費や寮費などためなければなりませんでした。日本にいる間に、働いて食費をためなければならないことになっていたでしょう。ありがたいことに奨学金を受給してからは、寮費や食費についての心配をする必要がなくなりました。これで、勉強や日本での生活に集中できると思います。

これから体験することや学べることに感謝し、とてもわくわくしています。特に奨学金をいただけたことは心より感謝しております。知っている人がいない真新しい環境で、より自立した人間になりたいです。

留学中の体験

私にとって、日本での留学生活は素晴らしい経験と機会になっています。日本語のスピーキング力と理解力が洗練されただけでなく、私の全般的な自信も同じく向上しています。日本で学べる時間を心から楽しんでおり、情熱を持って進めています。非常に楽しいので、今学期は思っていたよりさらに時間の経過を早く感じています。1学期だけでなく、年間を通してここに滞在できて本当に良かったです。

私の在籍大学は、私が日本での大学生活に馴染めているかとても気にかけてくれています。私たちが到着した数日後、ランゲージパートナーとなる学生が割り当てられました。彼女たちは英語を勉強している学生です。私たちが大学に馴染めるよう手助けをしたり、教室の場所を教えてくれたり、大学について分からないことを質問した時、なんでも答えてくれます。今でも毎週昼食時にその学生たちと会っています。

日本語の授業は出席するのがいつも楽しみなクラスです。毎日新しいことが学べるし、授業を始める前のディスカッションも楽しいです。毎週9時間の日本語授業を受けています。 宿題は対処可能な内容で、自分のための時間も十分確保できています。全面的に、分からないことがあった時は先生方が説明してくださいます。それに加えて、この授業ではほとんど日本語しか話さないので、スピーキング力が飛躍的に上達しました。オーストラリアにいたら行き着かなかったところまで上達してきていると感じています。

授業への出席に加えて、その他の課外授業に参加することもできました。全ての留学生が年に1度の着物ショーへの参加を呼び掛けられるのです。着物リハーサルでは、着る予定の着物を着て、ショーのための短いダンスの振り付けを学びます。ショーの最後にはお土産として浴衣をいただきました。クラブ活動は軽音部を選びました。日本人学生2人とバンドを結成し、私はドラムと時々ボーカルを担当しています。高校を卒業してから音楽を楽しむ時間とモチベーションがなかったので、昔の趣味にもう一度取り組むことができて嬉しいです。

幸運なことに、空いている日には少し旅行にでかけることもできます。例えば、ゴールデンウィークには寮の友達が私たちを奈良へ連れて行ってくれて、歴史的なお寺や藤の庭園を見ることができました。ランゲージパートナーは京都へ連れて行ってくれました。自分で色を塗って持ち帰ることができる扇子のお店がマーケットにあって、そこへ連れて行ってくれました。その後は京都市内の様々なお寺や神社を見て回りました。大阪へはしょっちゅう買い物をしに行きました。鹿児島にいる友人も訪ねたかったのですが、就職先の研修と勉強で大変忙しいと聞き断念しました。しかし、冬休みに会いに行くための準備をすでに計画中です。

私は日本語のスピーキングが最も苦手です。しかし日本に来て、以前より話すことにためらいがなくなり、発音やスピードも上達してきました。今学期はもっと他の学生と共に日本中を旅して、最後には東京にも行きたいと思っています。

留学の成果、将来の目標

日本での留学を通して、大きな成果を残し将来の目標に近づけたと思います。日本に来なければ、日本語能力をここまで伸ばすことはできませんでした。個人の勉強のみでは、ここまで成長することはなかったと感じています。日本で生活し、日本文化に触れ、日本で日本語のスピーキングの練習をすることは自国ではできないことなので、そのような機会を得られたことにとても感謝しております。日本で過ごした日々はとても楽しくて、オーストラリアに帰ってもずっと大切な思い出になるでしょう。

よりよい言語学習の鍵として、学習している言語が主として話されている国に住むということが挙げられます。今回の留学経験を通して、私の日本語能力はスピーキング能力を筆頭に、飛躍的な成長を遂げました。日本に来る前は、家族に日本語を話せる人がいなかったこともあり、学外で日本語の練習をする機会が全くありませんでした。しかし、日本に来て毎日日本語を練習する機会ができ、結果として話すスピードと発音が向上しました。また、日本語をフルタイムで勉強していたので、語彙力を高めることが出来ました。日本に来なければ、きっと日本語でのコミュニケーションはもっと大変なものだったと思いますが、日本に来たことによって、私の発音は日本人とほとんど変わらないくらいだと言われるほどになりました。

留学では、日本語のスピーキング能力を伸ばす以外のことでも成果が得られました。留学での経験を通して、日本語能力を伸ばせたのみならず、海外に住むということで自立し自信をつけることができました。自分のことは自分でやり、街のあたりを自分で散策し、知らない人と話す力も身に付けました。自国に留まったままでは、これらの成長は見込めなかったと思います。他言語を話す国で生活ができたおかげで、来た時よりももっと成長した姿でオーストラリアに戻ることができます。

将来の目標として、日本人向けのツアーガイドになりたいと思っています。オーストラリアに帰ったら、ツアーガイドになるために、専門学校に通い観光学とホスピタリティーについて学ぼうと思っています。ゆくゆくは、オーストラリアに来る日本人観光客の方に自国の代表として国を案内し、日豪関係にも貢献したいと思います。パースは日本語を話せる人が多くないので、サービスを提供することで何かしらの貢献ができると思います。目標としては、個人向けや少人数向けのツアーガイド、もしくは特定の場所で大人数に向けたツアーガイドになりたいと考えています。前者では、この留学で得た、日本語で完璧に会話をする能力が必要とされます。日本人観光客の方々にとって、オーストラリアでの旅行がよりよいものになるよう力添えができたらと思います。

異国の地で学んできたことを実践に移す機会を得たことを光栄に感じています。自国では、私の周りに日本語を学ぶ人がいなかったので、なかなか日本語を上達させることができませんでした。しかし留学での新たな経験のおかげで語学力を向上させることができ、さらにこの先の目標達成への自信を持つことができました。